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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<2003年9月28日>━ ■■■ ■■■金融と経済/自分の「人生」のボスに、 自分がなる為のAtoZ ■■■ 金融と経済の動向を追う中に「働く」意味を探索するコラム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://kinyuu-literacy.hp.infoseek.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
第32号 不易流行(16) 阪神優勝と「オーナー」の意識改革 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
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10年を超えてなお先行きの不安が消えない日本。日本再生の鍵を阪神優 勝の中に探ってみましょう。
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■人材ポートフォリオの妙 ───────────────────────────────── 野崎勝義、阪神球団の社長。彼が「星野監督の手腕はどう見ているのか」 と問われ、こう答えています。
「監督に呼ぶと決めた時も、編成能力を高く買っていました。ナゴヤドー ム1年目(97年)に最下位だった中日を、星野さん主導の編成で優勝チー ムに作り上げましたから。」(毎日新聞)
産業構造激変の時代、企業は人材ポートフォリオを如何に組むかが重要で す。また小泉新政権の内閣改造では「適材不適所」が言われました。星野 監督はその「人材ポートフォリオ」組上げの名手だった、という指摘です。 一方で個別の人材の持ち味、能力、知識、経験を知り尽くし、片方で組織 の問題点を的確に把握、今この組織は何をしなければいけないか、という 観点から、手駒としての人材を総点検し、目の前の課題に対し適切な布陣 を敷く。それが「人材ポートフォリオ」の妙です。
■オーナーの意識改革 ───────────────────────────────── 又、前の監督野村氏は今回のリーグ優勝でこんなコメントを残しています。
「阪神で一番変わったのはオーナーです。監督だけが変わっても、最高責 任者たるオーナーが本気で優勝を狙わない限り、チームは強くならないん ですよ」(某TV番組)
見事な「人材ポートフォリオ」が組上ったのも、勝ち方を知っている名将 を招聘し、その提言に耳を傾け20人を上回る選手の入れ替えを断行、大 型トレードを実現させた阪神オーナー(阪神電気鉄道の会長)が、優勝に ついて「本気」になったからだと、という指摘です。
10年を超えてなお先行きの不安が消えない日本。 同じことが言えそうです。
日本企業にとっての不幸は、「物言わぬ株主」というオーナーが変わらな いためではないでしょうか。結果を出せない監督=経営者が居座るのは、 それを許す状況が続いているからです。 国、地方自治体にも同じことが当てはまりそうです。 国民、市民がが「物言わぬオーナー」であり続けるなら、官僚や政治家が 前例踏襲から抜け出せないとしても、それは当然の帰結でしょう。
■阪神優勝と「一皮むける」日本 ───────────────────────────────── 過去の歴史を振り返ると阪神優勝の年以降数年間の間に、日本は大きな節 目を経験してきました。日本は「一皮むけ」、米国は権勢に翳りの萌しが 見えてくるのです。
102カ国を集めたIMF、世界銀行会議が東京で開かれ、そこで池田首 相が演説をしました。首相は「発展途上国であっても、国民の努力と国際 協力」があれば、「先進国に追いつくことができる」ことを日本の経験か ら力説し、参加各国から絶賛されたのでした。1964年のことです。 そう、当時の日本は「発展途上国」だったのです。そして64年阪神は リーグ優勝を果たし、日本は「発展途上国」から「先進国」へ一大変身を 遂げたのです。 東京オリンピック開催、新幹線開通、OECDへの加盟などを経験します。 しかし,その道中で山陽特殊鋼、山一證券の破綻が発生。株価は下落、つ い昨日の日本のような事態が現出しているのです。だから、優勝=景気回 復ではなく、優勝=「一皮むける」なのです。
そして米国はベトナム戦争が泥沼化。ドルの信認が揺らぐ事態を迎えまし た。 テロ撲滅のための軍事活動(アフガン、イラク)、ドル安容認の昨今の事 情が二重写しに、デジャブー(既視体験※)のように見えてきます。
二回目は85年。 プラザ合意に象徴されるグローバル大国への転身です。 製品輸入が増え、ヒト、モノ、カネ、の行き来が活発化しました。ジャパ ンマネーは世界を駆け巡り、世界中の不動産や絵画を買いあさり、顰蹙を 買ったものです。Japan as NO1と囃され、日本円は世界経済 の中心に躍り出ました。 一方米国はブラックマンデーが襲いました。
さて今回2003年は、これからどういう事象がおきてくるのか。 3回目も日本は「一皮むける」ことができるのか。
それを決めるのは「オーナー」の意識変革ではないでしょうか。 「オーナー」が「本気」になるかにかかっています、日本再生の成否は。
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※デジャブー(Deja Vu )フランス語。以前に経験したことがないのに、 すでに経験したことがあるように錯覚する現象。夢の中で経験したこと が現実に起こり、驚くことも「Deja Vu」という。さらに「時代は繰り返さ れ、同じことを繰り返す」という意味にも使われる。
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********************************** シリーズ不易流行:新聞記事の中に、金融、経済、「働く」の本質を覗く エクササイズをするシリーズ
「不易流行」はもと俳論用語。晩年の芭蕉が、蕉風俳諧の本質を捉える 理念として提起したもの。 「不易」は時代の新古を超越して不変なるもの、「流行」はその時々に応 じて変化してゆくもの。しかし両者は本質的に対立するものではなく、真に 「流行」に撤すれば自ずから「不易」に至り、また真に「不易」を得れば そのまま「流行」を生ずると考えた。 **********************************
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